靱帯の固有受容器を刺激して筋の反射活動を促通し(靱帯-筋反射活動弓)、その発生張力が筋膜により伝達されて遠隔の神経・筋が興奮し遠隔反応が生じる(神経筋膜効果 (neuromuscularfacial effect))。
腹横筋(内・外腹斜筋の深層にあり腹圧を上昇させる)は、胸背筋膜の中葉と浅葉に付着しているが 、Barkerら(1999)は、腹横筋は胸背筋膜の薄い中葉を介して30Nの力を伝達する能力があることを証明している。
生体では、広背筋と中殿筋、内・外腹斜筋、腹横筋、腰方形筋の収縮力が腰筋間腱膜から上行性に伝達され、遠隔の筋群へ力が伝達される(神経筋膜効果 (neuromuscularfacial effect) が生じる(Barkerら,1999; Johnsonら2002; Barkerら, 2004; Barkerら, 2006))。
モビライゼーションPNF手技時に、主動筋の収縮力が上行性・下行性に力学的に伝達される神経筋膜効果 (neuromuscularfacial effect) の発生による遠隔効果が生じる。